鉄道事業の生産性分析と運賃規制への示唆

  • 井口 典夫
    青山学院大学経営学部 (財)運輸政策研究機構運輸政策研究所

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on Productivity Analysis and Price Regulation of Japanese Railway Companies
  • テツドウ ジギョウ ノ セイサンセイ ブンセキ ト ウンチン キセイ エ ノ シサ

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抄録

<p>本論文では,まず総要素生産性の考え方を用いて,わが国の鉄道事業の生産性を実際に計測する.その結果,適切な経営方策によれば,鉄道事業の生産性も着実に伸ばし得ることなどが確認される.次に,生産性の計測値を運賃に反映させる仕組みとしてのプライスキャップ方式を取り上げ,その実現可能性について検討を加える.特に大手私鉄については,一定の条件が整えば実現可能性も少なくないことが示されるが,一方で運賃規制は各社の直面する市場の特性に依拠すべきとの原理原則が提示される.この段階で,規模の経済の値を実測し,鉄道市場の地域独占的傾向に既に変化の兆しのあることなどが紹介される.さらに運賃規制については,各社・各路線別に異なる方式を適用することも検討する価値があるとの主張がなされる.</p>

収録刊行物

  • 運輸政策研究

    運輸政策研究 1 (1), 033-038, 1998-07-31

    一般財団法人 運輸総合研究所

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