セリウム光触媒/アルコールHAT触媒による不活性アルカンガスの官能基化
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- 嵯峨 裕
- 東京理科大学薬学部
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抄録
メタンに代表されるアルカン類天然ガス資源は従来の化石燃料としての使途のみならず,安価で魅力的な炭素源として種々の化成品への変換を可能とする.しかし,アルカン類天然ガス資源の化学変換には非常に安定なC(sp3)-H結合(結合解離エネルギー=105kcal/mol)を開裂する必要があり,従来法では高温や紫外光照射などの過酷な条件を要する.加えて,アルカン類のC(sp3)-H結合を,溶媒や生成物が有する相対的に反応性の高いC(sp3)-H結合に先んじて開裂させる選択性も持ち合わせなければならない.今回Huらは,アルコールと安価なCe金属を組み合わせた新規LMCT(ligand-to-metal charge transfer)/HAT(hydrogen atom transfer)触媒を開発し,上記の課題を克服したので紹介したい.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Crabtree R. H., Chem. Rev., 95, 987-1007(1995).<br>2) Hu A. et al., Science, 361, 668-672(2018).<br>3) Kunkely H., Vogler A., J. Photochem. Photobiol. A Chem., 146, 63-66(2001).<br>4) Roberts B. P., Chem. Soc. Rev., 28, 25-35(1999).
収録刊行物
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- ファルマシア
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ファルマシア 55 (4), 342-342, 2019
公益社団法人 日本薬学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288143022976
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- NII論文ID
- 130007621927
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- ISSN
- 21897026
- 00148601
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可