日米における疾患レジストリの臨床試験および新薬承認申請への利用比較

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タイトル別名
  • Comparison in Utilization of Disease Registry for Clinical Trials and New Drug Applications Among Japan and Americas
  • ニチベイ ニ オケル シッカン レジストリ ノ リンショウ シケン オヨビ シンヤク ショウニン シンセイ エ ノ リヨウ ヒカク

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抄録

<p>疾患レジストリの利活用は臨床試験・研究を効率的に実施すること, 新薬開発の迅速化, および患者への画期的薬剤の早急な提供を可能とする. 厚生労働省および国立研究開発法人日本医療研究開発機構 (AMED) は, 新たに日本における高品質なレジストリを提供するため, 6つのプロジェクトを含むクリニカル・イノベーション・ネットワーク (CIN) の取組みを開始した. そこで日本, 米国, およびカナダにおけるレジストリの現在の活用状況を調査して比較を行った. レジストリの質に関しても調査を実施したが, 米国 (カナダを含む) に関してはウェブサイトの情報では不明瞭であった. レジストリのデータを新薬申請に利用した事例はどの国においても不十分な状況であった. 日本ではレジストリにもとづくrandomized clinical trial (Registry Based RCT) はまだ実施の報告はされていない. 一方で4つのRegistry Based RCTが米国 (カナダを含む) では実施された事例があった. それらは国, 州または病院ネットワークによるものであった. それぞれの国でのレジストリの利活用は依然導入段階であると結論づけできる. 製薬企業, アカデミア, および国が, 革新的な新薬を患者にできる限り早く届けられるようレジストリデータの活用に関して協業していく必要がある.</p>

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