大阪府におけるエンテロウイルス感染症の流行状況と分子疫学的解析(2015年度)

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タイトル別名
  • Epidemic and Molecular Epidemiological Analysis of Enterovirus Infection in Osaka Prefecture (Fiscal 2015 Report)

抄録

2015年度に感染症発生動向調査事業に基づいて搬入された無菌性髄膜炎、手足口病およびヘルパンギーナと診断された患者から採取された検体を対象に実施したエンテロウイルスに関する検査結果を総括する(ライノウイルスおよびムンプスウイルスの検査結果を含む)。163症例(211検体)のうち、108症例(119検体)(66.3%)からウイルスが検出された。手足口病から検出されたエンテロウイルスは、Coxsackievirus A6 (CVA6、57%:42/74;重複検出含む) および Coxsackievirus A 16 (CVA16、27%:20/74)、ヘルパンギーナでは、Coxsackievirus A10 (CVA10、 39%:9/23) および CVA6(26%:6/23) が主要な血清型であった。分離株のviral protein 1領域に対する系統樹解析では、CVA6 は、2011年シーズンの分離株よりも 2013 年にマレーシア、中国、兵庫県および大阪府で検出された株と近縁であったことから、経年で遺伝子変化が生じていると思われた。一方で、分離されたCVA16は、2005年富山県、2008年中国、2014年タイでそれぞれ検出された株と近縁であったことから経年変化が比較的少ないと考えられた。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288144838272
  • NII論文ID
    130007660434
  • DOI
    10.24693/bopiph.54.0_9
  • ISSN
    21854076
    13432923
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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