2007年国会議事録分析による国会議員の自由貿易への非積極的対応についての考察

書誌事項

タイトル別名
  • Study on the Diet Members’ Proceedings of 2007 related to Non-Aggressive Attitude to Free Trade
  • 2007ネン コッカイ ギジロク ブンセキ ニ ヨル コッカイ ギイン ノ ジユウ ボウエキ エ ノ ヒセッキョクテキ タイオウ ニ ツイテ ノ コウサツ

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抄録

<p>近年,国際通商政策の基盤である自由貿易政策については,WTO(世界貿易機関)の動きが鈍り,代わりに自由貿易協定及び経済連携協定(以下「FTA」という)が先進国・新興国を中心に推進されている。しかしながら,わが国においてはFTAの推進が農業など国内の生産性が低い産業の保護により阻害されているとの指摘がある。</p><p>このような中,条約・協定の承認を行う国会においてFTAの審議がどのように行われているかについて2007年の国会の議事録を分析した。全ての国会議員の発言において,FTAに関係する単語を含む発言を抽出し,それらの発言に含まれる単語の出現頻度やどのような単語が同じ発言で同時に使われているかという「共起度」について分析,グラフ化を行った。また,これらの分析を補完するため13名の国会議員にインタビュー調査を行った。</p><p>その結果,「全体として国会の審議はFTAの負の面についての審議が多く,FTAを推進するものではない傾向であること」,「特に大政党では農業に関する発言が多く,また,少数政党では海外の介護福祉士の受け入れなどに関する発言が多いこと」が判明した。</p>

収録刊行物

  • 公共政策研究

    公共政策研究 12 (0), 167-178, 2012-12-17

    日本公共政策学会

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