「社会的器官」としての企業のCSR
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- 三戸 浩
- 長崎県立大学
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説明
<p>CSR活動を考慮した経営・企業活動は当然のものとなってきている。また同時に,バブル崩壊後の日本経済が復調せず,「資本主義の行き詰まり」が世界的に見られるようになり,新しい成長分野,新しい事業が要請されている。そのような背景の中でCSVが生まれてきたと理解できよう。CSR(社会的課題)と利潤獲得,すなわち「公共性と効率性」の関係は,相反するものではなくなり,企業は積極的にCSRをわが責務として受け入れ,実行してゆくことが当然となる。「公共性」を「私企業」が担うという動向は,公企業の民営化,そしてsocial enterpriseやsocial businessなどさまざまな領域で見受けられるようになっている。現代社会を健康に維持・繁栄させる役割・機能を持つ「社会的器官」となった現代大企業の目的がCSRであるとするなら,その「社会性(公共性)」をチェック&コントロールするのがコーポレート・ガバナンス,「組織存続=効率性」を担うのがマネジメントであり,両者相まって企業は社会的器官として維持発展が可能になるであろう。</p>
収録刊行物
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- 經營學論集
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經營學論集 88 (0), 65-71, 2018
日本経営学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288146211200
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- NII論文ID
- 130007664540
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- ISSN
- 24242047
- 24322237
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可