アレイ観測された水平動微動の周波数波数解析法によるLove波位相速度の推定―周波数波数解析法と空間自己相関法との比較検討―

書誌事項

タイトル別名
  • Estimation of Love wave phase velocities from horizontal microtremor array records by using frequency – wavenumber (FK) analysis – Comparison of FK analysis and SPAC one –
  • アレイ カンソク サレタ スイヘイドウ ビドウ ノ シュウハスウハスウ カイセキホウ ニ ヨル Loveハ イソウ ソクド ノ スイテイ : シュウハスウハスウ カイセキホウ ト クウカン ジコ ソウカンホウ ト ノ ヒカク ケントウ

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説明

<p>微動アレイ探査に,Rayleigh波だけでなくLove波も利用するために,斎藤(2007)の水平動へ拡張された周波数波数解析(FK)法の有効性を検証する。FK法は観測点の配置が任意の形状でよいため実務的に有効であると考えられる。また,このFK法は東西,南北座標からradial, transverse座標への回転が必要がない利点も持つ。本研究では,半径を3倍ごとに変化させた10点三重三角形アレイを用いて岩手大学理工学部グラウンドで微動観測を実施し,FK法と,空間自己相関(SPAC)法を用い,Love波の位相速度推定を試みた。両手法を比較した結果,FK法ではSPAC法から得られた位相速度とほぼ同程度の位相速度が得られ,transverse成分とradial成分をそれぞれ識別できた。FK法によるradial成分の解析結果で,高周波数帯において,基本モードの理論Rayleigh波よりも速い高次モードの可能性が高い位相速度が検出された。空間自己相関法により算出されたLove波パワー比は,岩手大学理工学部グラウンドにおいて40 %から60 %を示した。Love波,Rayleigh波が3 Hzから13 Hzの周波数範囲で,同程度の割合で存在しているため,Love波,Rayleigh波の両方の推定に成功したと考えられる。</p>

収録刊行物

  • 物理探査

    物理探査 72 (0), 25-33, 2019

    社団法人 物理探査学会

参考文献 (4)*注記

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