無症候性非腫瘍性膵真性嚢胞の猫の1例

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タイトル別名
  • Case of a Cat with an Asymtomatic Non-Neoplastic True Pancreatic Cyst
  • ムショウコウセイ ヒシュヨウセイスイシンセイノウホウ ノ ネコ ノ 1レイ

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説明

<p>症例は10歳,雑種猫,雌。健康診断で行ったX線検査で腹腔内に腫瘤陰影を偶発的に確認した。CT検査より膵左葉に嚢胞性腫瘤を認め,術中の嚢胞液検査では嚢胞液中に膵酵素の貯留と上皮細胞が検出されたため切除を検討した。嚢胞のみの摘出が困難であったことから膵左葉部分切除術を施行した。切除した嚢胞は病理組織学的に非腫瘍性の真性嚢胞と診断された。本症例は無症候であったため嚢胞の鑑別に苦慮したが,CT検査と嚢胞液検査は膵嚢胞性疾患の存在診断に有用であり,また,嚢胞液の性状から腹腔内への漏出を考慮すると,縮小のみられない膵嚢胞性疾患では良性・悪性を問わず手術を積極的に考慮すべきであると考えた。</p>

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