ヒマシ油系ポリウレタンの特性と応用

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タイトル別名
  • Properties and Applications of Castor oil Based Polyurethane
  • ヒマシユケイ ポリウレタン ノ トクセイ ト オウヨウ

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抄録

<p>ヒマシ油は,世界で年間70 万トン前後生産される非可食の植物油である。ヒマシ油の特長は,脂肪酸に水酸基をもつリシノレイン酸を約90% 含有していることであり,ポリオールとしても利用されている。ヒマシ油系ポリオールは,石油由来のポリエーテル系やポリエステルポリオール系よりも吸水性が低いことが特長であり,その特長を活かして接着剤,電気絶縁封止剤,塗り床材,防食塗料などに利用されている。また,ヒマシ油は様々な原料と相溶することから,石油由来のポリオールと併用することでハンドリング性を向上させたり,耐水性などの特性を付与することでも利用されている。接着剤分野においては,ヒマシ油系ポリオールは,様々な被着体と良好な接着性を示すことがわかっており,幅広い分野での利用が進んできている。また,環境意識の高まりにより石油由来原料から植物由来原料への切り替えを進める動きの中で非可食油であるヒマシ油に注目が集まっており,今後の需要拡大が期待される。本稿では,ヒマシ油の概要とヒマシ油誘導体をポリウレタン樹脂へ応用する際に,参考となる基礎物性について紹介する。</p>

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