血液分析装置用動物対応ソフトウェア XN-Vを用いたラット・マウスにおける骨髄検査の自動化を目指した性能評価

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タイトル別名
  • Performance evaluation of measuring bone marrow classification of rat and mouse by using a software for laboratory animal corresponding to automated hematology analyzers, XN-V, in order to develop the method for automating bone marrow examination

抄録

<p>【目的・背景】非臨床試験分野において多くの検査項目が自動化されている中、骨髄検査の細胞分類の自動化はまだ実現されていない。骨髄の細胞分類は末梢血と比較して難易度が高いのに加え、骨髄細胞比率の算出には平均500細胞のカウントを実施するため、測定工数、再現性や施設間差が課題となっている。そこで骨髄細胞分類の自動化を目指して、Sysmex社の血液分析装置用動物対応ソフトウェア XN-Vを用いて、フローサイトメーター(FCM)および目視観察と比較することでマウスおよびラットにおける骨髄測定可能性を評価した。</p><p>【方法】マウス(ICR)、ラット(SD)各2匹の大腿骨から骨髄を注出し、FBS(EDTA 2K 5%含)1 mLに懸濁し骨髄検体とした。骨髄検体と抗体(赤芽球:CD71、顆粒球・単球:CD11b、Tリンパ球:CD3、Bリンパ球:CD45RA)をそれぞれ反応させ、細胞分離用磁性ビーズを用いて標的細胞を分離した。分離後に残った骨髄検体をXN-Vの全血モードおよびFCM(BD社 FACS CantoⅡ)にて測定し、サイトスピン標本にて目視観察を行った。</p><p>【結果・考察】FCMおよび目視観察で標的細胞が分離できていることを確認し、その細胞分離検体を使用してXN-Vの各チャンネルでのスキャッタグラムの変化を確認した。CD71陽性細胞を分離後に残った検体による測定結果ではWNRチャンネルのスキャッタグラムにおいて変化があり、CD11b陽性細胞を分離後に残った検体による測定結果ではWDFチャンネルのスキャッタグラムに変化があった。リンパ球に関しては細胞の変化を確認することはできたが、明確なクラスタとして認識することは難しかった。以上のことから、XN-VにおいてFCMや目視観察の挙動と同様の変化を観察できることを確認し、WNRチャンネルを使用すると赤芽球細胞を、WDFチャンネルを使用すると顆粒球系細胞・単球を分画できることが分かった。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001288153143168
  • NII論文ID
    130007677348
  • DOI
    10.14869/toxpt.46.1.0_p-164
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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