昆虫の飛翔特性

  • 高坂 拓実
    早稲田大学大学院創造理工学研究科総合機械工学専攻
  • 清水 貴裕
    早稲田大学大学院創造理工学研究科総合機械工学専攻
  • 佐藤 裕崇
    School of Mechanical and Aerospace Engineering, Nanyang Technological University
  • 梅津 信二郎
    早稲田大学創造理工学部総合機械工学科

書誌事項

タイトル別名
  • Flight Characteristics of Insects
  • Imaging Highlight 昆虫の飛翔特性
  • Imaging Highlight コンチュウ ノ ヒショウトクセイ

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説明

<p>災害,特に地震の発生後に起こりうる建物の倒壊時に,瓦礫下の狭い空間にいる生存者の捜索には小型のロボットが必要である.災害用に無人ロボットやMAVの研究開発が行われているが,多くの問題を抱えている.無人ロボットは様々な機能を有している代わりに大型のものが多く,狭い空間での使用に適さない.しかし,MAVは自重が小さいため慣性が低く,突風や気流の乱れで制御不能に陥りやすい.また,出力が小さいため飛行時の最大積載量が小さく,搭載する電池のエネルギー容量を増やすことができない.その上消費電力が大きいため,駆動できる時間がとても短い.こういった人工のロボットの問題点を解決するために,生きた昆虫をプラットフォームとし,その背部に小型の無線モジュール付きのマイコンを搭載し,マイコンの電圧信号で昆虫の神経·筋肉を刺激してその飛行を制御するという試みが行われている.昆虫の飛翔メカニズムを究明·理解·応用することで既存のMAVでは成し得ていない昆虫の飛翔性能を利用し,比較的大きな最大積載量,長い駆動時間の確保などが可能である.本稿は,生きた昆虫を用いた小型飛行体および昆虫の飛翔機構を模倣した人工のMAVの研究開発のいくつかを紹介する.</p>

収録刊行物

  • 日本画像学会誌

    日本画像学会誌 58 (4), 441-446, 2019-08-10

    一般社団法人 日本画像学会

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