携帯型振動刺激装置が局所筋疲労に与える影響について

DOI
  • 額賀 翔太
    阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター
  • 森 拓也
    阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター 奈良県立医科大学大学院医学研究科
  • 奥野 修司
    阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター
  • 工藤 枝里子
    阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター
  • 杉岡 辰哉
    阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター
  • 井上 純爾
    日本自転車競技連盟選手強化部ハイパフォーマンスセンター
  • 川原 勲
    阪奈中央病院スポーツ関節鏡センター 奈良県立医科大学大学院医学研究科

Description

<p>【はじめに,目的】</p><p> 振動刺激は筋力増強,柔軟性改善などパフォーマンス向上に貢献する報告があるが,クールダウンに利用される報告は数少ない。本研究の目的は,携帯型振動刺激装置(PBV)を用いて筋疲労に着目し検証した。</p><p>【方法】</p><p> 対象は健常成人男性14名(年齢26.4±4.8歳)とした。疲労介入後,何も介入を行わない対象群(Cont群)と振動刺激を加えるPBV群の2群とし,7名ずつ無作為に振り分けた。局所筋疲労の標的筋は前脛骨筋とし,疲労介入はIVESを用いた。強度は対象者が耐え得る最大強度,周波数20Hz,刺激3秒,休止1秒,介入時間は30分間とした。振動刺激は端座位で行い周波数30Hz,介入時間は1分間を5Set実施した。筋疲労検証は表面筋電図を用い,足関節10°底屈位で固定し,5秒間の足関節背屈最大随意収縮(MVC)と発揮トルクの計測を疲労介入前後と振動介入直後,10分後に実施した。計測したMVCから中央3秒間を解析区間とし中間周波数(MPF)を算出し,統計処理した。</p><p>【倫理的配慮】</p><p> 本研究はヘルシンキ宣言に則り,対象者に十分な説明と同意を得て実施した。</p><p>【結果】</p><p> 振動介入直後のMPFと振動介入10分後の発揮トルクにおいてPBV群で有意に増加した。</p><p>【考察】</p><p> Kerchan-Shindlらによると全身筋振動は膝窩動脈の血流が上昇すると報告されており,動脈血の増加は筋血流を増加させ,筋疲労回復に貢献すると考えられる。本研究は筋疲労に対するクールダウンとしてPBVが有効である可能性が示唆された。</p>

Journal

Details 詳細情報について

  • CRID
    1390001288157805824
  • NII Article ID
    130007693217
  • DOI
    10.14900/cjpt.46s1.f-129
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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