歯学における 「医療行動科学」 の体系化を目指した全国歯科大学・歯学部シラバスの分析

DOI
  • 伊藤 孝訓
    日本大学松戸歯学部歯科総合診療学講座 日本大学松戸歯学部口腔科学研究所
  • 大山 篤
    日本大学松戸歯学部歯科総合診療学講座 (株) 神戸製鋼所東京本社健康管理センター
  • 多田 充裕
    日本大学松戸歯学部歯科総合診療学講座 日本大学松戸歯学部口腔科学研究所
  • 木尾 哲朗
    九州歯科大学口腔機能学講座総合診療学分野
  • 吉田 登志子
    岡山大学病院医歯薬学総合研究科附属医療教育センター歯学教育研究部門
  • 鈴木 一吉
    愛知学院大学歯学部歯内治療学講座
  • 青木 伸一郎
    日本大学松戸歯学部歯科総合診療学講座 日本大学松戸歯学部口腔科学研究所
  • 大沢 聖子
    日本大学松戸歯学部歯科総合診療学講座 日本大学松戸歯学部口腔科学研究所
  • 俣木 志朗
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科
  • 小川 哲次
    広島大学大学院文学研究科専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of Nationwide Dental Syllabi Toward Systematization of “Medical Behavioral Science” in Dentistry

抄録

<p> 抄録 米国ECFMG報告に端を発し, 2012年に国際基準に基づく医学教育分野別評価基準日本版が作成され, 医学部では行動科学をカリキュラムに明示し, 実践しなければならないとしている. そこで, 歯学における基礎, 臨床に新たな学問領域としての医療行動科学の体系化を目指し, 現行の教育内容を示すシラバスと教育用語について調査した.</p><p> シラバスは, 2014年度で歯科大学29校すべてを対象として行動科学系に含まれると考えられる科目名, 科目数, 学年配置, そして単位数について集計した. 科目名は多彩で, 1年次から4年次にわたり幅広く実施されていた. また, 学年をまたぐようにレベルを意識した配置がなされているものも多くみられた. 科目名は医療コミュニケーション, 医療人育成, 早期体験実習, 歯科医学概論, 歯学史, 医療倫理, 心理学, 医療面接, 医療管理学などがみられた. 科目数は平均15.3 (±6.8), 単位数は平均21.6 (±10.8) であった. 歯学教育において行動科学領域の学問的重み付けは, 各大学間に著しく差があった. また, 行動科学系で教授すべき用語については, ストレス, コーピング, パーソナリティ, 学習理論, 患者行動, セルフケア, セルフコントロール, セルフモニタリング, グループワーク, コーチング, ティーチング, カウンセリング, 認知行動療法, 動機付けなどが修得の必要性が高かったと考えられる.</p><p> 歯学の行動科学系学問の教育を進めるにあたり, カリキュラムガイドライン作成の必要性が示唆された.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390002184854734720
  • NII論文ID
    130007769622
  • DOI
    10.24744/jdea.35.3_100
  • ISSN
    24331651
    09145133
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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