04生-12-口-15 荷重メカニカルストレス応答分子シャペロンからみた短時間着地の筋萎縮軽減効果

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抄録

<p> 寝たきりを予防し健康寿命の延長を図るためにも歩行能力の維持は必須であり、短時間での効果的な寝たきり予防方法を検証することは重要である。遅筋で多く発現している荷重メカニカルストレス応答分子シャペロン;αB-crystallin(αB)は、後肢懸垂モデルを用いた筋萎縮において早期の段階にて減少し、細胞骨格の分子シャペロンとして役割を果たす(Atomi;1991)。そこで今回、ラットを用い不活動中短時間(10分)の「着地」刺激による筋への影響をαBに着目し検討した。後肢懸垂(HS)後のヒラメ筋の筋湿重量は、後肢懸垂中10分着地群(10LS群)で改善した。αBの発現量はヒラメ筋の全画分では対照群>10LS群>HS群の順に高かったが、可溶性画分ではHS群および10LS群間にて有意差を認めなかった。組織染色標本では、筋構造が10LS群は対照群と同様整然とした横紋構造が観察され、αBも張力がかかるZ帯構造に対応して染色された。1日10分という短時間「着地」刺激により、筋の重量、抗重力機能をバックアップするαBの発現の維持・改善に貢献し、筋萎縮への抑制効果があると考えられる。αBは構造タンパク質のシャペロンとして機能している可能性が考えられる。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390002184854982272
  • NII論文ID
    130007770081
  • DOI
    10.20693/jspehss.70.156_3
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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