01史-12-口-15 横浜市戸部小学校における体操科指導の特徴

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タイトル別名
  • 教材の選択と配当を中心に

抄録

<p> 体操科では「学校体操教授要目」等において「技術の末に走る」ことが批判されていた。具体的には、発育・発達を無視して高度な教材を指導することや少数の教材に焦点化して習熟させることが1920-40年を通して批判されてきた。また、二宮文右衛門は、体操科は児童・生徒の「運動技術」を評価規準とする傾向が強く、熱心な学校ほど「技術の末に走る」指導に陥っていると指摘していた。しかし、二宮の指摘がすべての学校に当てはまるとはいえない。「運動技術」指導をめぐる問題を解明するためには、各学校の実態にせまる必要がある。</p><p> そこで本発表では、横浜市戸部小学校の体操科指導を教材の選択と配当という観点から検討、考察する。まず、雑誌『真体育』を主な史料として、戸部小に対する評価を明らかにする。次に、戸部小が1929年に作成した「我が校に於ける体操科の研究」を主な史料として、戸部小の体操科指導に対する考え方を明らかにする。検討の結果、戸部小の指導は教材の偏りなどが批判されていた。しかしながら、あくまでも対象とする児童の発育・発達状況を考慮した結果であり、単に「運動技術」のみを追求していたわけではなかったと考えられる。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390002184855151360
  • NII論文ID
    130007769896
  • DOI
    10.20693/jspehss.70.100_3
  • ISSN
    24241946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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