化膿性肘関節炎後の関節症性変化に対して人工関節置換術を行った1例

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  • A case of arthroplasty for osteoarthritis after pyogenic elbow arthritis

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化膿性肘関節炎に鏡視下滑膜切除を行い,感染の鎮静化後に関節症性変化が進行し人工関節置換術を行った1例を報告する.症例は70歳男性,糖尿病で注射治療を行っていた.約2か月前から左肘関節の痛みを自覚し,改善せず当院を受診した.肘関節の腫脹,熱感および可動域制限を認め,CRPの上昇,MRIで関節水腫,肘頭・上腕骨遠位の輝度変化を認めた.混濁した関節液から黄色ブドウ球菌を検出し,化膿性肘関節炎と診断し,鏡視下滑膜切除を行った.CRPは術後3か月で陰性化したが,術後半年頃から運動時痛と可動域制限が増悪した.X線上で関節症性変化の進行を認め, 人工関節置換術を施行した.経過は良好で術後1年3か月でのCRPは陰性で屈曲120°,伸展-15°であった.<BR> 化膿性肘関節炎では感染の沈静化が必須で,関節症性変化が進行した時には人工関節置換術は治療の選択肢となりうる.

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