マイクロ流体デバイスを用いたヒト胎盤バリアチップの開発

  • 三浦 重徳
    東京大学 生産技術研究所
  • 竹内 昌治
    東京大学 生産技術研究所 東京大学 大学院情報理工学系研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Reconstruction of human placental barrier on a chip
  • マイクロ リュウタイ デバイス オ モチイタ ヒト タイバン バリアチップ ノ カイハツ

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説明

血液−胎盤関門(胎盤バリア)は、母体から胎児への栄養因子や薬剤などの物質移行性を決定する重要な生体バリア構造である。現在、ヒト胎盤における薬物の透過性は、主に細孔膜上で単層培養された胎盤絨毛細胞を用いた静置培養系により評価されているが、胎盤バリア組織の特性を十分に再現できていない。また、胎盤の構造は動物間での種差が大きく、動物実験によりヒト胎盤での薬物動態を推定することも困難である。このような背景から、より高い生体バリア機能をin vitroで再現したヒト胎盤バリアモデルの開発が求められている。本稿では、筆者らがこれまで取り組んできたヒト胎盤バリアチップの開発について紹介しつつ、胎盤チップ開発の現状と薬物の透過性評価モデルとしての今後の展望について述べたい。

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参考文献 (12)*注記

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