腎神経の有無が動脈圧反射を介する利尿に及ぼす影響の開ループ解析

  • 川田 徹
    国立循環器病研究センター 循環動態制御部
  • 李 梅花
    国立循環器病研究センター 循環動態制御部
  • 鄭 燦
    国立循環器病研究センター 循環動態制御部
  • 西川 拓也
    国立循環器病研究センター 循環動態制御部
  • 羽山 陽介
    国立循環器病研究センター 循環動態制御部
  • 上村 和紀
    国立循環器病研究センター 循環動態制御部
  • 杉町 勝
    国立循環器病研究センター 循環動態制御部
  • 末原 達
    テルモ株式会社 コーポレート R&Dセンター
  • 澤田 賢志
    テルモ株式会社 コーポレート R&Dセンター
  • 上之原 美奈子
    テルモ株式会社 コーポレート R&Dセンター
  • 田中 哲夫
    テルモ株式会社 コーポレート R&Dセンター

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説明

<p>【背景】腎神経は腎機能に大きく関与しており、腎交感神経活動は腎血管収縮に寄与する。一方、全身の交感神経活動が上昇するような状況では、血管収縮と同時に体血圧が上昇し、その結果、利尿が多くなることが期待される。【目的】腎神経の有無が動脈圧反射を介する利尿に及ぼす影響を明らかにする。【方法】ラット(n=8)を用い、麻酔下に腎血管周囲へのフェノール塗布による片側腎除神経を行った。術後3~7日目に麻酔下の急性実験を実施した。頚動脈洞圧受容器領域を体循環系から分離し、内圧を60~180 mmHgまで階段状に変化させ、交感神経活動、体血圧、正常腎及び除神経腎からの尿量を測定した。【結果】体血圧と尿量の関係を直線回帰したところ、正常腎における傾きは0.84±0.20 (μL/kg/min)/mmHgであったのに対して、除神経腎では1.20±0.26 (μL/kg/min)/mmHgと有意に高値を示した(P<0.05)。頚動脈洞内圧の区間ごとの最小尿量に差はなく、区間最大尿量は正常腎が104.5±14.0 μL/kg/minに対して、除神経腎では117.3±17.9 μL/kg/minと有意に多かった(P<0.05)。【結論】腎神経は圧利尿に影響を与えるが、正常ラットの区間最大尿量に与える影響は高々10%程度であった。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual57 (Abstract), S181_1-S181_1, 2019

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390002184858698368
  • NII論文ID
    130007776674
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual57.s181_1
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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