ToFカメラを用いた肺機能検査測定システムによる呼吸機能の非接触モニタリング

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抄録

<p>肺機能検査は換気能力や肺病の有無を調べる呼吸器検査の1つであり、スパイロメーターを用いて計測する。同装置は、高価であり、取り扱いが簡便でないため、臨床外来ではこれを用いる機会は少ない。また、スパイロメーターは接触測定であること、測定に手間がかかることが課題として挙がる。本研究では、ToF(Time of Flight)カメラを用いた呼吸機能の非接触計測を提案する。ToFカメラは撮像対象までの距離を算出でき、胸郭変動と呼吸変動に相関関係があるため、ToFカメラで時間変動に応じた胸部の変位を測定して呼吸をモニタリングする。非接触でToFカメラによる呼吸機能の計測性能を評価するため、安静時の呼吸数と肺機能検査の肺活量測定の指標である1秒率(Tiffenaeu,Gaensler)を算出した。リファレンスとして呼吸バンド・スパイロメーターと同時計測を行い、記述統計・Bland-Altman解析により結果を評価した。呼吸数算出は計測誤差1.66%、Bland-Altman解析の95%信頼区間は-4.31~3.92bpmの範囲となった。肺機能検査は計測誤差がTiffenaeuの1秒率が15.1%、Gaenslerの1秒率が7.82%となった。計測結果から、ToFカメラを用いて高精度な呼吸計測が可能であることを示した。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual57 (Abstract), S239_2-S239_2, 2019

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390002184859006592
  • NII論文ID
    130007776727
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual57.s239_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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