類天疱瘡24例に関する臨床病理学的検討

  • 中川 知里
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科口腔機能再構築学講座顎口腔外科学分野
  • 津島 文彦
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科口腔機能再構築学講座顎口腔外科学分野
  • 櫻井 仁亨
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科口腔機能再構築学講座顎口腔外科学分野
  • 上杉 篤史
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科口腔機能再構築学講座顎口腔外科学分野
  • 佐藤 潔
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科口腔機能再構築学講座顎口腔外科学分野
  • 尾田 誠一郎
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科口腔機能再構築学講座顎口腔外科学分野
  • 原田 浩之
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科口腔機能再構築学講座顎口腔外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Clinicopathological Study of 24 Cases of Pemphigoid
  • ルイ テンポウソウ 24レイ ニ カンスル リンショウ ビョウリガクテキ ケントウ

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抄録

類天疱瘡は,上皮下水疱を呈する自己免疫性水疱症である。2007年から2017年の間に類天疱瘡と診断された24例について臨床病理学的検討を行ったので報告する。内訳は,粘膜類天疱瘡が21例,水疱性類天疱瘡が3例であった。性別は男性5例,女性19例,年齢は44歳から91歳(中央値65.5歳)であった。口腔内での発生部位は歯肉が19例と最も多く,頬粘膜が7例,口蓋が6例であった。口腔内病変のみ認めたのは18例であった。治療法は,ステロイドの全身投与が12例,局所投与が12例であった。局所投与の12例中8例は,ミノサイクリン塩酸塩,ジアフェニルスルフォンおよびニコチン酸アミドが単独または併用で投与されていた。全例の病状は改善し,現在も再燃に注意しながら経過観察を行っている。類天疱瘡は,口腔内のみに病変を認める症例も多く,皮膚科と連携し早期に診断し適切な治療を行う必要があると思われた。

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参考文献 (12)*注記

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