在宅小児理学療法の実際と今後の発展 Actual and future deveropment of homebased pediatric physical therapy

DOI
  • 田所 諭
    一般財団法人多摩緑成会緑成会病院
  • 髙杉 希
    医療法人熊谷総合病院
  • 齊藤 夏織
    社会医療法人中山会宇都宮記念病院
  • 宮川 桃香
    長野県厚生農業協同組合連合会佐久総合病院佐久医療センター
  • 磯部 千穂
    IMSグループ医療法人三愛会埼玉みさと総合リハビリテーション病院

抄録

<p>【目的】群馬県内の在宅小児理学療法を行っている現状を把握し、発展のための課題を検討する。</p><p>【方法】群馬県の看護ステーション連絡協議会に加盟する施設から100施設をランダムに抽出し、郵送法にて無記名のアンケート調査を行った。結果はχ二乗検定を用いて有意水準5%にて検討した。</p><p>【倫理的配慮】返信をもって同意を得たものとすることについて、学科教員による卒業研究の倫理検討によって承認された。</p><p>【結果】アンケート回収率は59%で、在宅小児理学療法を行っていたのは59施設中17施設で実施率28.8%であった。在宅小児理学療法を行っていない施設の理由として、「依頼がない」が最多で、次に「人員不足」であった。 在宅小児理学療法に対する「関心」については、在宅小児理学療法を行っている・いないに関わらず「関心あり」が多かった(p<0.05)。在宅小児理学療法で最も多くみられた疾患は脳性麻痺であった。今後に在宅小児理学療法が「発展するための課題」には、研修会と相談できる場所が多かった。</p><p>【考察】群馬県内では全体として在宅小児理学療法に対し関心があることが分かった。その一方で在宅小児理学療法を行う施設が少ない現状にあるが、その理由として挙げられた「依頼がない」は、少子高齢化の影響以外に、各施設が小児理学療法を行えることを発信していない可能性もあると考える。在宅小児理学療法が発展するための手立てとして研修会や相談できる場所が多かったが、これらは在宅小児理学療法の実施を発信するための適切な課題と考えられる。</p><p>【まとめ】今回の調査により、在宅小児理学療法に関心がありつつも、行えていない施設があることがわかった。 同時に全体的に研修会や相談できる場所が求められていることから、これらの機会を増やすことで、在宅小児理学療法に関心があるが行えていない施設が在宅小児理学療法を行う機会が増えることが見通される。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390002184860507264
  • NII論文ID
    130007779442
  • DOI
    10.14901/ptkanbloc.38.0_f-004
  • ISSN
    2187123X
    09169946
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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