電子線クライオトモグラフィー単粒子解析によるT7様ウイルスのシアノバクテリアへの感染過程の解析

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タイトル別名
  • T7-like Viral Infection of Cyanobacteria Visualized by Electron Cryo-tomography Single Particle Analysis
  • デンシセン クライオトモグラフィータンリュウシ カイセキ ニ ヨル T7 ヨウ ウイルス ノ シアノバクテリア エ ノ カンセン カテイ ノ カイセキ

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抄録

<p>電子線クライオトモグラフィー単粒子解析は,多様な構造変化をもつ同一粒子が互いに混ざり合ったような生体分子試料において,これを区別して解析することができる.我々は,この方法を使ってT7様ウイルスP-SSP7の海洋シアノバクテリアProchrolococcus MED4への感染過程を構造学的に調べた.その結果,P-SSP7の細胞への吸着には大きく分けて3つのパターンがあり,この過程を通してテール周囲にあるスパイクファイバーの構造が変化し,最後にテールを細胞表面に垂直に結合させてウイルスDNAを細胞内に注入することがわかった.さらに,これを高分解能の単粒子解析の結果と比較することによって,DNA放出とスパイクファイバーの構造変化との関係を明らかにすることができた.本稿では,この解析手法を中心に解説し,あわせて得られた結果を紹介する.</p>

収録刊行物

  • 顕微鏡

    顕微鏡 45 (2), 114-118, 2010-06-30

    公益社団法人 日本顕微鏡学会

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