低濃度 PCB 廃棄物の無害化処理と課電自然循環洗浄

  • 長田 容
    (公財) 産業廃棄物処理事業振興財団

書誌事項

タイトル別名
  • Detoxifying Low-level PCB Waste and Energized Natural Circulation Washing
  • テイノウド PCB ハイキブツ ノ ムガイカ ショリ ト カデンシゼン ジュンカン センジョウ

この論文をさがす

説明

低濃度 PCB 廃棄物とは,PCB 濃度が 0.5 mg/kg を超える絶縁油を含む微量 PCB 汚染廃電気機器等および PCB 濃度が 5,000 mg/kg 以下の PCB 汚染物等をいう。その量は,変圧器やコンデンサー等が約 120 万台,OF ケーブルが約 1,400 km に上ると推算されている。<br> これらの廃棄物の処理には,存在量が膨大で PCB 濃度が低いといった特性を踏まえ,2009 年に廃棄物処理法の無害化処理認定制度が適用され,現在,同制度で認定を受けた事業者と許可事業者により焼却処理または洗浄処理が進められている。一方,使用中の微量 PCB 汚染絶縁油を含む変圧器の処理には,汚染絶縁油を新油に入れ替えた後に通常の使用条件で一定期間使用し続けることで浄化する課電自然循環洗浄法が適用可能となっている。<br> 低濃度 PCB 廃棄物の処理期限である 2027 年 3 月 31 日まであと 10 年ではあるが,それまでに着実に処理を進めていくためにも,早急に汚染の有無確認を促す施策に加え,さらに処理体制の充実・多様化を図っていくことが求められる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ