直鎖状ユビキチン鎖を生成するLUBACリガーゼの構造,機能,T細胞機能制御

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タイトル別名
  • LUBAC, the E3 ligase complex generating linear polyubiquitin chains
  • チョクサジョウ ユビキチン サ オ セイセイ スル LUBAC リガーゼ ノ コウゾウ,キノウ,Tサイボウ キノウ セイギョ

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抄録

ユビキチン内の七つのLys残基いずれかを介してユビキチンどうしが連結する典型的ポリユビキチン鎖とは異なり,直鎖状ユビキチン鎖はN末端Met残基とC末端Gly残基を介して結合する特殊な立体構造を有するポリユビキチン鎖である.直鎖状ユビキチン鎖は,細胞内全ポリユビキチン鎖量の0.1%ほどの存在にもかかわらず,生存や増殖,炎症反応に重要な転写因子NF-κBシグナルの活性化や,腫瘍壊死因子α(TNFα)などの刺激依存的な細胞死制御に必須の役割を果たし,細胞および個体の恒常性維持を可能にする.直鎖状ユビキチン鎖を特異的に生成するE3リガーゼ複合体LUBACは特にリンパ球内で高発現しており,その機能解明が待たれている.本稿では,LUBACに関連するこれまでの知見に加え,筆者らが最近報告した自己炎症制御におけるTリンパ球内のLUBAC機能の重要性についても解説する.

収録刊行物

  • 生化学

    生化学 92 (1), 20-27, 2020-02-25

    公益社団法人日本生化学会

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