セブン‐イレブン北京(天津)の事例でみるコンビニ国際化の課題と進展<sup>1</sup>

  • 鍾 淑玲
    東京工業大学工学院経営工学系准教授

書誌事項

タイトル別名
  • Challenges and Progress in the Internationalization of Convenience Stores in China: A Case Study of 7-Eleven Beijing (Tianjin)
  • セブン-イレブン北京(天津)の事例でみるコンビニ国際化の課題と進展
  • セブン-イレブン ペキン(テンシン)ノ ジレイ デ ミル コンビニ コクサイカ ノ カダイ ト シンテン

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抄録

<p>セブン‐イレブン中国(SEC)は2017年の1年間に中国市場において100店舗以上を新規出店し、中国市場においてテイクオフした可能性を示唆される。本稿では、SECが大量出店を実現した時点における「コンビニの事業システム」の現状を把握するため、3つの事業システムを構成する「フロントシステム」、「バックシステム」、「店舗運営システム」について、SECが直面した課題および対策方法を明らかにした。</p><p>2004年以来、中国・北京のマクロ環境が大きく変化したことを背景に、SECは段階的に「フロントシステム」における革新と現地化を行い、高い平均日販を実現した。10年余り苦労した背景には出店数の伸び悩みがあったが、2017年のFC出店契約についての政策が改定され、店舗展開が容易になった。現在、SECが成長軌道に乗りつつある理由は、2017年の出店数の増加に伴う規模の経済と、これまでに築いた「フロントシステム」や「バックシステム」、「店舗運営システム」の相乗効果が発揮されるようなったからである。SECの「コンビニの事業システム」の特徴をみると、最も重視されている戦略は「フロントシステム」における革新と現地化であり、コンビニ国際化が成功する原動力になった。また、「バックシステム」の商品調達システムも品揃えなどと連動しているため、2012年にパートナーの現地誘致や資金投資が行われた。一方、技術重視の商品供給システムでは現地企業が採用された。</p>

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