夜間に医療的ケアを必要とする在宅療養児者の母親の睡眠時自律神経活動の特徴

  • 松井 学洋
    大阪国際大学短期大学部 幼児保育学科 看護師
  • 木原 健二
    にこにこハウス医療福祉センター 理学療法士

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of autonomic nerve activities during sleep in mothers of home care patients (children) requiring medical care at nighttime.
  • ヤカン ニ イリョウテキ ケア オ ヒツヨウ ト スル ザイタク リョウヨウジシャ ノ ハハオヤ ノ スイミンジ ジリツ シンケイ カツドウ ノ トクチョウ

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説明

医療的ケアを必要とする療養児者を介護する家族の負担は大きい。夜間の医療的ケアの実施が母親の睡眠時自律神経活動に与える影響を調べた。身体障害者手帳1種1級を所持する6歳~24歳の肢体不自由児者および重度重複障害児者9名を在宅で介護する母親を対象とした。光電式脈波計測装置を内蔵した体動計を用いて、20時~8時までの母親の脈波間隔と体動量を3日間測定し、入眠・覚醒時刻、睡眠時間、中途覚醒回数、中途覚醒時間を算出した。また、入眠・覚醒時刻を基に睡眠時のlow frequency (LF)、high frequency (HF)、LF/HFを算出し、睡眠状況、医療的ケアの有無、介護負担感と睡眠時自律神経活動との関連性を検討した。中途覚醒回数、中途覚醒時間とLF/HFに正の相関を認め、気管内吸引を実施していた母親は中途覚醒回数、中途覚醒時間、LF/HFが有意に高かった。さらに吸引回数が多いほどLF/HFが上昇する傾向が見られた。気管内吸引を実施していた家族介護者では、吸引に伴う入眠後の中途覚醒とLF/HFの上昇を認め、睡眠時も身体的・生理的な休息が取れていない可能性が示唆された。

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