広島県における2型糖尿病治療でのDPP-4阻害剤の処方動向調査

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  • Prescription analysis of dipeptidyl peptidase-4 inhibitors for outpatients with type 2 diabetes in Hiroshima

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抄録

Dipeptidyl peptidase-4(DPP-4)阻害剤は,2型糖尿病治療の種々の問題点を改善することが期待されているが,併用による重篤な低血糖の発症にも注意が必要である。そこで,処方の実態調査を行うことで現状を探ることができると考え,DPP-4阻害剤の処方動向調査を行った。調査期間は2010年1月~2012年12月,対象は広島県ライフアートグループ薬局でDPP-4阻害剤が処方された1,172名で,平均年齢は68±12歳であった。DPP-4阻害剤は,シタグリプチン687例,アログリプチン390例,ビルダグリプチン94例,リナグリプチン1例であった。また,DPP-4阻害剤の単独処方は324例で,スルホニル尿素(SU)剤との2剤併用195例,ビグアナイド(BG)剤との2剤併用135例であり,SU剤およびBG剤との3剤併用が118例であった。なお,DPP-4阻害剤と併用されたSU剤は262例,うち,グリメピリドが74%で,2mg/日以下の処方が87%を占めていた。DPP-4阻害剤は,2型糖尿病治療に単独処方および併用処方とも使用されており,また,SU剤併用時に低用量から開始するという原則もおおむね守られていると思われる。

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