三半規管無形成の小児5症例の平衡機能と聴覚の評価

DOI
  • 木村 優介
    国立病院機構東京医療センター・感覚器センター 日本大学医学部 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 加我 君孝
    国立病院機構東京医療センター・感覚器センター

書誌事項

タイトル別名
  • Vestibular function and hearing ability in 5 children with semicircular canal aplasia

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抄録

<p>目的:三半規管無形成5症例の前庭動眼反射と粗大運動発達の獲得および蝸牛奇形の有無とその聴覚機能について検討する。対象:両側三半規管無形成5名を対象とした。5名中4名がCHARGE症候群であった。方法:1.前庭動眼反射の評価2.粗大運動発達の評価3.側頭骨CTによる評価4.聴覚評価。結果:1.回転椅子検査:5名全例で無反応であり,半規管機能低下と判断した。2.頸定の獲得年齢:平均10.2±7.9カ月,独歩:平均30.5±13.4カ月。3.側頭骨CT:蝸牛形態は正常2耳,Cochlear hypoplasia(CH)type I 2耳,CH-type III 4耳,CH-type IV 2耳。4.聴力:3名は両側中等度難聴,2名は両側高度難聴。結論:三半規管の無形成は前庭動眼反射経路の機能低下と粗大運動発達の遅れに関与する。聴覚については,蝸牛奇形・蝸牛神経管・内耳道の狭窄を総合して診断する必要がある。</p>

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