ひらがな単語聴写課題を用いた自閉スペクトラム症児および注意欠如・多動性障害児における書字形態の特異性

  • 惠 明子
    熊本大学大学院社会文化科学教育部
  • 福田 亜矢子
    はなみずき特別支援教育研究所 獨協大学国際教養学部言語文化学科

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between legibility of handwriting and characteristics of children with autism spectrum disorders and children with attention-deficit hyperactivity disorders
  • ヒラガナ タンゴチョウシャカダイ オ モチイタ ジヘイスペクトラムショウジ オヨビ チュウイ ケツジョ ・ タドウセイ ショウガイジ ニ オケル ショ ジケイタイ ノ トクイセイ

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説明

<p>【要旨】発達障害児の読み書きの特異性について、主に音読の流暢さや正確さを指標とした研究から、音韻意識や視覚認知能力が読み書きに影響を与えることが明らかにされてきた。しかし、書かれた文字の形と発達障害との関連性は十分に明らかになっていない。そこで本研究では、書字の読みやすさと障害特性との関連性を明らかにすることを目的とした。定型発達児9例および発達障害児10例(ADHD, ASD)が聴写したひらがな単語の読みやすさについて定量的な評価を行い、障害特性との関連性について分析を行った。その結果、定型発達児と比較して発達障害児で読みやすさの評価点の低下が認められた(p <.0001)。また、男児のみの発達障害児において不注意性と読みやすさの評価点との間に強い負の相関関係が認められた(r = −0.74, p =.038)。以上の結果から、書字の読みやすさを評価することで、発達障害児の特性を評価できる可能性が示された。</p>

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