《フィガロの結婚》のカリカチュアとしての《ドン・ジョヴァンニ》
書誌事項
- タイトル別名
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- Mozart's "Don Giovanni" as a caricature of "Le Nozze di Figaro"
- オペラのスコアに織り込まれたモーツァルトの機知
抄録
<p> オペラ《フィガロの結婚》のプラハ上演成功をきっかけとして、モーツァルト は《ドン・ジョヴァンニ》を作曲した。 双方のオペラの登場人物たちが歌う何曲かには、音楽的に非常に類似する部分が認められる。分析の結果、伯爵夫人とドンナ・ エルヴィーラ、フィガロとマゼット、スザンナとツェルリーナの3つの組合わせにおいて、その傾向が顕著であることが判明した。 それぞれの二人は性格や行動様式は異なるものの、劇の役割上は非常に近い状況に置かれている。モーツァルトは《ドン・ジョ ヴァンニ》の登場人物の何人かを《フィガロの結婚》の登場人物のカリカチュアとして描こうとしたのではないか。それは《フィ ガロの結婚》を歓迎してくれたプラハ市民への作曲家からの機知に富んだ挨拶ではなかったか。</p>
収録刊行物
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- 音楽表現学
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音楽表現学 4 (0), 57-66, 2005-11-30
日本音楽表現学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390003825183142528
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- NII論文ID
- 130007847147
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- ISSN
- 24351067
- 13489038
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可