廃棄物処理技術としての MBT システムの現状と展望

  • 石垣 智基
    (国研) 国立環境研究所 資源循環・廃棄物研究センター 国際廃棄物管理技術研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Present and Future of MBT System as Waste Management Technology
  • ハイキブツ ショリ ギジュツ ト シテ ノ MBT システム ノ ゲンジョウ ト テンボウ

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説明

MBT 技術は,混合状態の都市ごみの減量化・埋立負荷削減を目的とした中間処理方式であり,機械的選別と生物的減容化・乾燥を組み合わせたシステムの総称である。対象とする廃棄物の組成,生産される資源・エネルギーの要求品質に基づいて,機械選別と生物処理プロセスの採用技術,実施順序・回数等,多様な組み合わせが選択可能である。MBT システムの成否は高熱量の固形物選別燃料 (SRF) の品質や市場性で評価されることが多い。しかし廃棄物管理の適正化が必要な新興国では,生産される SRF の品質・市場性は低いものの,埋立前処理としての高い効果が注目されている。わが国では,衛生的かつ効率的な処理方式として定着している熱処理に MBT が代替することは容易ではないが,離島や山村等の小規模の単純焼却施設については比較的高い代替可能性がある。地域の気候や廃棄物管理の歴史,社会的な受容性を加味した上で,施設更新時等において廃棄物処理のオプションの一つとして MBT が検討の俎上に載ることが望まれる。

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