学習型ファジィテンプレートマッチング法を用いた探索型BCIの開発

  • 小田 輝王
    関西学院大学大学院理工学研究科
  • 工藤 卓
    関西学院大学大学院理工学研究科 関西学院大学バイオ・ロボティクス研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Development of the Heuristic BCI System with Learning-Type Fuzzy Template Matching Method
  • ガクシュウガタ ファジィテンプレートマッチングホウ オ モチイタ タンサクガタ BCI ノ カイハツ

この論文をさがす

抄録

<p>脳波(EEG)に基づく非侵襲的ブレイン-コンピュータインターフェース(BCI)は,特定の計測部位と周波数帯域に限定されている.これらのBCIは,ターゲットとなるある特定の脳波特徴を認知的タスクによって誘発し,これを識別してBCIの動作を決定するため,この脳波特徴を再現よく発現するような,あるユーザーには適応するが,他のユーザーには適応しない場合がありうる.本研究では,ターゲットとなる脳波特徴を限定しない探索型BCIを提案する.本システムは,事前に計測部位と周波数帯域を選択せず,学習によってそのユーザーに適した,再現性のある脳波特徴を検出するのに適切な測定部位と周波数帯域を探索する.探索アルゴリズムには,学習型簡略ファジィ推論を用いたファジィテンプレートマッチング法(FTM)を用いた.その結果として,作成したBCIシステムを使用して右腕の運動イメージを検出することに成功し,特定の脳波特徴パターンに対応するファジィルールを学習によって自動抽出可能であることが確認できた.このことから,開発したシステムは事前情報なしで,あるタスクに対応する脳波特徴を学習し,これを検出することが可能であることを示した.本BCIシステムはまた,脳波特徴を検出する有効なツールとして使用することが可能である.</p>

収録刊行物

  • 知能と情報

    知能と情報 32 (3), 737-745, 2020-06-15

    日本知能情報ファジィ学会

参考文献 (23)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ