脊髄くも膜下麻酔の合併症:その予防と対策─とくにCardiac Arrestに焦点を当てて─

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書誌事項

タイトル別名
  • Complications during Spinal Anesthesia:Precautions and Prevention, with a Focus on Cardiac Arrest

説明

<p>脊髄くも膜下麻酔(以下「脊麻」)中の合併症としては心停止が最も重篤である.日本では1945年以降2000年までに少なくとも小児と年長児を含む数百人の患者が脊麻中の心停止によって死亡した.それまでは,心停止の原因は患者自身の体質や使用局所麻酔薬の品質不良に帰せられていたが,著者は1999年に『日本における脊椎麻酔死』を出版し,脊麻死は不十分な患者監視が原因であるとの見解を発表し,脊麻を行う麻酔科以外の医師に注意を喚起した.それ以降脊麻による死亡報告は激減した.脊麻死の予防と対策の要点は「自分の患者は心停止を起こすはずがない」という思い込みを捨てること,脊麻施行後2時間は患者の観察を十分に行うことに尽きる.</p>

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