抗がん剤の血管外漏出早期発見のための新しい液晶感温フィルムの使用感,実現可能性,安全性における臨床評価:パイロットスタディ

  • 阿部 麻里
    東京大学大学院医学系研究科社会連携講座アドバンストナーシングテクノロジー
  • 村山 陵子
    東京大学大学院医学系研究科社会連携講座アドバンストナーシングテクノロジー 東京大学医学部附属グローバルナーシングリサーチセンター
  • 田邊 秀憲
    テルモ株式会社研究開発部門
  • 上山 恵三子
    東京大学医学部附属病院看護部
  • 小見山 智恵子
    東京大学医学部附属病院看護部
  • 松井 優子
    公立小松大学保健医療学部看護学科
  • 真田 弘美
    東京大学医学部附属グローバルナーシングリサーチセンター 東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻老年看護学/創傷看護学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Usability, feasibility, and safety test of a new thermosensitive liquid crystal film for the early detection of extravasation in clinical practice: A pilot study

説明

抗がん剤の血管外漏出の早期発見は重要であるが,そのアセスメントはむずかしく,客観的手法が求められている.そこで液体貯留が皮膚表面温度の低下をもたらすことから,非侵襲的かつ持続使用可能で安全な血管外漏出アセスメントツールとして,液晶感温フィルムを開発した.研究目的は,開発したフィルムの使用感,安全性,皮膚表面温度の可視化における実現可能性を確認することである.患者40名と看護師8名を対象とした.明らかな血管外漏出はなかった.使用後の調査において,患者は全員がフィルムを使用してもよいと答え,かゆみなどの不快感があったものはいなかった.看護師は,感温フィルムをカテーテル固定用フィルムの上に貼付し,通常通り薬剤投与を行い,使用感を感温フィルム1 枚ごとに評価した.看護師の回答の80%において観察の頻度は変わらなかったことから,業務負担への影響は少ないと考えられた.カメラで記録された温度分布は6 つのパターンに分類された.以上より,血管外漏出アセスメントツールとしての実現可能性が示唆された.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390003825195303296
  • NII論文ID
    130007868705
  • DOI
    10.24462/jnse.7.0_89
  • ISSN
    24326283
    21884323
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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