日中サービス支援型共同生活援助の指定事業所における運営状況および利用実態に関する調査

DOI

この論文をさがす

抄録

<p>本研究は,平成30(2018)年4月より共同生活援助の新類型として創設され1年が経過した「日中サービス支援型共同生活援助」について,指定を受けている全国の事業所数を把握するとともに,それらの事業所の運営状況,利用者像等の実態を把握したうえで,主に高齢・重度の利用者を多く支援する事業所の課題等を抽出し,次期報酬改定の見直しのための基礎資料とすることを目的とした.方法として以下の3つの調査を実施した.①事業所数の把握では,都道府県,指定都市,中核市へのアンケート調査,②事業所および利用者の実態では,指定を受けている事業所へのアンケート調査,③事業所の課題等では,高齢・重度の利用者比率が高い事業所へのヒアリング調査を実施した.この結果,令和元(2019)年8月1日現在での指定事業所数は104事業所であった.事業所の実態では,高齢者よりも重度障害者の多い事業所が多く,今後の高齢化に備えているケースがみられた.考察として,医療連携,日中活動のプログラム化の必要性が課題として示された.今後,抽出された課題について,地域での状況を考慮しながら早急に整備し,この制度を必要とする多くの高齢・重度障害者を受け入れることが望まれる.</p>

収録刊行物

  • 国立のぞみの園紀要

    国立のぞみの園紀要 13 (0), 1-12, 2020

    独立行政法人 国立重度知的障害者総合施設のぞみの園

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ