化膿性脊椎炎が原因と思われた両側急性膿胸の1手術例

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タイトル別名
  • A surgical case of bilateral acute empyema due to pyogenic vertebral osteomyelitis

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抄録

<p>患者は43歳男性,長距離トラック運転手であった.当院入院2日前,発熱,背部痛を主訴に近医を受診し,右急性膿胸の診断で同院へ入院となり右胸腔ドレナージが行われた.入院翌日,急速に進行する両下肢麻痺を認め,CT再読影の結果,化膿性脊椎炎が疑われたため,当院整形外科へ搬送となった.除圧は急務と判断され,椎弓切除が行われた.その後もドレナージ中にもかかわらず,右肺野の透過性は徐々に低下し,さらに左肺野も透過性低下が出現した.化膿性脊椎炎を考慮すると,早期の有効なドレナージが必要と考え,後方除圧から5日目に胸腔鏡補助下両側醸膿胸膜胼胝切除術,および椎体周囲膿瘍開放ドレナージを行った.術後経過は良好で当科術後13日目に両側胸腔ドレーンを抜去し,27日目には杖歩行可能なまでに回復し,リハビリテーション施設へ転院となった.</p><p>化膿性脊椎炎が原因と思われた両側急性膿胸手術症例を経験したため報告する.</p>

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