インクルーシブ環境における聴覚障害児の聞こえの困難と, 無線補聴システムの効果に関する検討

DOI Web Site 参考文献9件 オープンアクセス
  • 大原 重洋
    聖隷クリストファー大学リハビリテーション学部 豊田市こども発達センター児童発達支援センターなのはな
  • 廣田 栄子
    筑波大学
  • 大原 朋美
    豊田市こども発達センター児童発達支援センターなのはな

書誌事項

タイトル別名
  • Examination of hearing difficulties of students with impaired hearing in inclusive settings and the effectiveness of digital wireless hearing systems

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抄録

<p>要旨: インクルーシブ環境にある聴覚障害児童・生徒7名 (平均聴力レベル78.9 ± 18.6dBHL : 52.5~107.5) を対象に, 無線補聴システムの効果について検討した。雑音負荷語音明瞭度検査と, 主観的評価 (視覚的アナログスケール: VAS, 聞こえの感覚尺度: SSQ) を用いて評価した。その結果, 無線補聴システムの使用により, 雑音下の語音聴取能力が10~20%向上した。 同システムによる改善効果は, 高い雑音負荷条件 (SN 比 0~-5dB) で顕著であった。一方, 主観的評価 (VAS) による教室での聴取改善率は40%と高く, 改善の背景として, 話者音声の聴取努力 (SSQ) の低減の効果が考えられた。無線補聴システムの評価では, 雑音負荷語音聴取成績に加え, 児童・生徒の教室場面での主観的な評価を用いることの有効性を指摘できる。</p>

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