ゾレドロン酸を投与した骨粗鬆症患者における急性期反応と中止率の実態調査

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  • Investigation of acute-phase response and discontinuation rates of once-yearly intravenous administration of zoledronic acid in osteoporotic patients

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抄録

<p>目的:ゾレドロン酸(Zoledronic acid, 以下ZOL)5 mg年1回静脈注射の急性期反応(acute-phase response, 以下APR)発生率と2回目投与以降の中止理由について調査し,本剤の問題点を検討する.</p><p>対象と方法:56例(男性18例,女性38例)を対象とし,APRを認めた症例群(Acute群)とAPRを認めなかった群(Non-Acute群)に分け調査した.また,1年経過した36例の2回目ZOL投与の中止率と中止理由について調査した.</p><p>結果:APRは17.9%に認めた.Acute群(10例)とNon-Acute群(46例)の年齢,身長,体重については両群間に有意差を認めなかった.アセトアミノフェンや非ステロイド性消炎鎮痛剤などの解熱・消炎鎮痛剤の服用について,Acute群の方がNon-Acute群に比べ有意に使用率が低かった(P = 0.01).2回目ZOL投与の中止率は30.6%であった.主な理由として,通院困難11.1%,悪性腫瘍で死亡5.6%,循環器疾患の増悪5.6%,初回APRのため継続拒否であった.</p><p>結語:ZOL投与開始時には,APR予防のために解熱・解熱鎮痛剤を併用する必要があると考えられた.また,患者の基礎疾患や患者背景にも注意を払う必要がある.</p>

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