緯度系列がスギ人工林に生息する土壌線虫の群集構造に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of latitudinal variation on soil nematode community structures in Japanese cedar forests

抄録

<p>人工林は、純林であることから生成される土壌環境は比較的均質と想定されるため、地域間スケールにおける線虫群集の形成様式を明らかにするのに適したモデルと考えられた。本研究では、緯度系列がスギ人工林に生息する土壌線虫の群集構造に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、その北限から南限に分布する異なる地域の線虫の分類群、個体数と群集構造を調べた。2019年5月から9月にかけて、北緯24°から42°にわたる8地域(台湾、沖縄、熊本、高知、三重、栃木、宮城、北海道)8林分に設置した1 haの調査区において、各区5ヶ所から土壌コアを採取した。生土100 gから分離された線虫は光学顕微鏡観察により属・科レベルまで同定した。さらに口部の特性にもとづき5つの機能群(細菌食、真菌食、植食、肉食、雑食)に類別した。全調査区から45分類群が類別され、各区における線虫密度は平均129頭~780頭/乾土100 gであった。線虫の群集構造は調査区間で有意に異なり、緯度によって有意に特徴付けられた。以上より、異なる地域に成立するスギ人工林の線虫群集の形成要因について考察する。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390003825201538176
  • NII論文ID
    130007880511
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_212
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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