温帯混交林における地上部-地下部フェノロジーの関係

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • The relationship of the above- and below-ground phenologies in the temperate mixed forest.

抄録

<p>細根は、養分・水分の吸収機能を担う重要な部位であり、細根の成長や枯死のパターンを知ることは森林生態系の物質循環の理解を向上させると期待される。一方で落葉は、葉の生理機能と深く関わっており、光合成で獲得した炭素の行方を示す重要な指標である。そのため細根動態と落葉パターンの関係性を理解することは、気候変動に対する森林の応答を理解し、その適応性を評価することに貢献するだろう。そこで本研究では、細根動態と落葉落枝の季節性を比較し、両者の関連性を検討することを目的とした。調査は兵庫県姫路市に位置する落葉樹と常緑樹の混交林において、2018年4月から2019年3月の1年間を通して行った。地下部に関しては、スキャナ法を用いて林内4か所で、細根の生産・枯死フェノロジーを調べた。地上部は、同林分内に5つのリタートラップを設置し、1か月頻度で落葉落枝の季節変化を調べた。その結果、リターと細根生産の両方において、年間で複数回のピークが見られたが、その時期もピークの回数も必ずしも一致しなかった。一方、細根の枯死のピークは、ほとんどの地点で夏から秋にかけて1回見られ、落葉時期とは異なっていた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390003825201591296
  • NII論文ID
    130007880601
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_340
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ