佐渡演習林における実習の心理的効果

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Psychological effects of practical training on Niigata University Forest in Sado island

抄録

<p>近年、森林体験を伴う学習の重要性が強調され、教育のための森林利用に対する関心が高まりつつある。新潟大学佐渡演習林は2012年に文部科学省教育関係共同利用拠点として認定を受け、学内外の機関を対象とした多様な教育活動を実施している。しかし、これまで本演習林を利用した実習が参加学生に及ぼす教育的効果は定量的に示されていない。本研究では、佐渡演習林を利用した大学生の野外実習において、実習の体験を通じた心理的効果を明らかにすることを目的として、実習前後でアンケート調査を実施した。アンケートには、自然への関心や知識、五感を用いた体験に関する設問を含めた。2019年度に実施した野外実習のうち、所属大学や森林への関心度合いの異なる学生が参加した4件(9回)を対象とした。事前及び事後アンケートの回答に基づき効果量(Cohen’s d)を算出した結果、特に嗅覚や聴覚を通じて森林の特徴を捉える力が向上する効果が大きいことが示された。また、森林への関心や知識は専門的な教育を受ける前の大学生を対象とした実習ほど事後に高まるという効果が見られた。以上の結果を踏まえ、今後はさらなる教育効果を高めるための実習内容の検討を行いたい。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390003825201687168
  • NII論文ID
    130007880749
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_384
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ