浪江町赤宇木地区に位置する森林土壌中のCs-137の深度分布

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タイトル別名
  • Vertical distribution of Cs-137 in forest soils located in Akougi district, Namie town

抄録

<p> 福島第一原子力発電所事故に伴い森林に沈着したCs-137は、現在大部分が土壌表層に分布しており、今後の森林管理の方策を検討する上で、土壌中での挙動を把握することが重要である。そこで、本研究では、データの乏しい帰宅困難区域における土壌中のCs-137の調査を行い、旧計画的避難区域(川俣町山木屋地区)でのモニタリング結果と比較することを目的とした。</p><p> 調査地は浪江町赤宇木地区の請戸川支流域の森林(初期沈着量4700 kBq/m2)であり、山木屋地区(黒ぼく土)と異なり普通褐色森林土に分類される。同一斜面上の植生の異なる2地点において、スクレーパープレートを用いて詳細なCs-137深度分布を調査したところ、スギ林の緩衝深度は2.89 cm、混交林は2.68 cmであった。これらは山木屋地区における緩衝深度よりも大きい傾向にあった。リター層について、調査斜面上の12地点で調査したところ、Oi層は標高差によるCs-137濃度の変化は認められず、広葉樹のリターの方がスギ・アカマツよりも有意にCs-137濃度が高い傾向にあった。一方、Oe層は標高差よって有意にCs-137濃度が変化し、CN比や含水率と関係があることが示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報

  • CRID
    1390003825201833472
  • NII論文ID
    130007880957
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_533
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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