クロマツの接ぎ木接合部における維管束形成層の再生過程の組織観察

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タイトル別名
  • Development and structure of vascular cambium in the graft union formation of <i>Pinus thunbergii</i>

抄録

<p>接ぎ木は枝など組織の一部(穂木)を切り離して、他の個体(台木)に接着・癒合させることにより新しい苗木を作る方法である。接ぎ木により増殖した苗木は、系統の特性評価や採種園造成などに広く活用されている。クロマツは挿し木増殖が難しいため、接ぎ木により増殖されることが多いが、接ぎ木した後に穂木と台木の接合面で進行する一連の癒合過程については詳細な調査を必要とする。この過程を明らかにすることで、活着率の向上など接ぎ木作業の効率化に重要な知見を得られることが期待される。本研究では同時期に増殖した接ぎ木苗の接合部から経時的に組織切片を作成して観察を行った。試料は1月下旬にクロマツ実生台木に1系統のクロマツを接ぎ木増殖して、3月26日から6月7日まで2週間毎に計6回、接ぎ木の接合部をメスで切り出した。この試料をFAAで固定した後に常法に従ってパラフィン包埋して、ミクロトームを用いて約5μmの連続切片を作成した。切片は脱パラフィンの後にサフラニン、ファストグリーンによる二重染色を行い、接ぎ木後の経過を光学顕微鏡下で観察した。その結果、接ぎ木接合部横断面の癒合の進行および維管束組織の連続性に関して知見を得た。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390003825201949952
  • NII論文ID
    130007881130
  • DOI
    10.11519/jfsc.131.0_782
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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