アイススラリー摂取時の環境温度の違いが体温と主観的温度感覚に及ぼす影響

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タイトル別名
  • The effect of differences in environment temperature during ice slurry ingestion on body temperature and perceptual sensation
  • アイススラリー セッシュジ ノ カンキョウ オンド ノ チガイ ガ タイオン ト シュカンテキ オンド カンカク ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

<p>本研究の目的はアイススラリー摂取時の環境温度の違いが安静時の体温に及ぼす影響を明らかにすることとした. 対象者は男性7名であった. 人工気象室にて以下の3条件で実施した:室温35°C, 相対湿度30%の環境でアイススラリー(−1°C)を摂取する条件(HOT), 室温25°C, 相対湿度30%の環境でアイススラリーを摂取する条件(COOL) および室温35°C, 相対湿度30%の環境で冷飲料(4°C)を摂取する条件(CON). 対象者は各条件に設定された人工気象室に入室後, 総量が7.5g•kgBM-1 のアイススラリー(−1°C)もしくは冷飲料(4°C)を30分かけて摂取した. 飲料摂取後は, 60分間の座位安静を保った. 直腸温, 平均皮膚温, 主観的温熱感覚を測定した. その結果, COOL(-0.66 ± 0.22°C)においてHOT(-0.36 ± 0.21°C)およびCON(-0.13 ± 0.13°C)と比較して有意に低い直腸温の値を示した(P <0.05). また, 直腸温はCOOL条件において飲料摂取後25分まで低下し続け, HOT条件およびCON条件では, 摂取後15分まで低下を続けた. さらに, COOL条件はHOT条件およびCON条件と比較して, 飲料摂取60分後の直腸温が有意に低い値を示した(P <0.05). 以上の結果から, 夏のスポーツ競技現場において涼しい環境温度下でアイススラリーを摂取することは, 身体冷却効果が高く, 有効なプレクーリング方略になると考えられる.</p>

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