自閉スペクトラム症児の課題従事行動と書字の正確性に及ぼすセルフモニタリングの効果

書誌事項

タイトル別名
  • Self-Monitoring to Improve On-Task Behavior and Accuracy of Writing by Elementary School Children With Autism Spectrum Disorder
  • ジヘイスペクトラムショウジ ノ カダイ ジュウジ コウドウ ト ショジ ノ セイカクセイ ニ オヨボス セルフモニタリング ノ コウカ

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抄録

<p>研究の目的 課題従事行動をセルフモニタリングする手続き(SMA)と正確なトレース反応をセルフモニタリングする手続き(SMP)を付加した介入を行い、課題従事行動と正確なトレース反応への効果を検討した。研究デザイン 多重処遇リバーサルデザインを用いた。場面 1名は大学の教育相談室、2名は対象児の家庭で行った。対象児 小学校通常学級の低学年に在籍する自閉スペクトラム症児3名が参加した。介入 SMA条件では対象児は30秒ごとに振動する時計を手がかりに課題従事行動のセルフモニタリングを行い、生起の有無をシートに記録した。SMP条件では課題を終えた後、見本から出ないようにトレースを行った文字に丸をつけた。従属変数 課題従事行動の割合と見本から出ないようにトレースを行った画数の割合を従属変数とした。結果 全ての対象児はSMA条件で課題従事行動が増加したが、1名は課題従事行動の増加にも関わらず正確なトレース反応は減少し、1名は変化が見られなかった。この2名はSMP手続きを追加することで正確なトレース反応が増加した。考察 障害種によらず、学習の成果のセルフモニタリングスキルの遂行と高い割合で正反応が生じる課題設定が学習の成果に影響を与える可能性が示された。</p>

収録刊行物

  • 行動分析学研究

    行動分析学研究 34 (1), 34-44, 2019-08-31

    一般社団法人 日本行動分析学会

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