肩広範囲腱板断裂に対する半腱様筋・薄筋腱移植の適応
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説明
一次修復が困難な広範囲腱板断裂は治療に難渋する.半腱様筋腱と薄筋腱移植術(以下ST/G移植)の術後成績を評価し,術式の適応について検討した.2012年から2018年までの対象患者101例に対し,術前後の肩関節可動域,前方挙上筋力,JOAスコア,Quick DASH,術前単純X線のHamada分類,術後1年時MRIでSugaya分類を用いて検討した.肩関節自動可動域,前方挙上筋力,JOAスコア,Quick DASH,はいずれも術後1年で有意に改善を認めた.術後1年のMRIでSugaya 分類1(以下S1)が17例,S2が47例,S3が14例,S4が5例,S5が17例,MRI撮影不可が1例であった.術前Hamada分類と術後1年時Sugaya分類の間に強い相関関係を認めた.ST/G移植の再断裂率はS4,5を再断裂として21.8%であった.術前Hamada分類がST/G移植における成績の予想に有用であり,関節症性変化の少ない症例にST/G移植が有用であると考えた.
収録刊行物
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- 肩関節
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肩関節 44 (1), 90-93, 2020
日本肩関節学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390004222620654080
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- NII論文ID
- 130007905987
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- ISSN
- 18816363
- 09104461
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可