琵琶湖における外来魚アメリカナマズの捕獲情報収集および遊泳能力計測に基づく分布拡大予測 ―チャネルキャットフィッシュ行動研究グループ―

書誌事項

タイトル別名
  • Predicting non-native channel catfish expansion in Lake Biwa based on past capture data and swimming performance measurement ―Channel Catfish Behavior Research Group―

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説明

<p>近年琵琶湖では,在来生態系への影響が懸念される外来魚アメリカナマズの捕獲が相次いでいる.しかし,琵琶湖全体での分布の現状は不明で,未報告の捕獲情報もあると推察された.本研究では,本種の過去から現在までの動向を明らかにするため,研究・教育機関をはじめ,釣り人など一般市民の方にも広く情報提供を呼びかけ,琵琶湖における本種の捕獲状況を整理した.また,琵琶湖を含む淀川水系内での本種の分布拡大を予測するため,室内実験により本種の活動可能な水温帯を計測した.</p><p>提供された情報を集計した結果,過去19年間に計314個体の捕獲が確認された.捕獲地点の大半は,琵琶湖流出部の瀬田川洗堰周辺に集中していたが,一部個体は京都府内の宇治川および木津川,大阪府内の淀川,奈良県内の布目川で捕獲されており,本種が水系内の下流側へ分布を広げつつあると考えられた.琵琶湖北湖では目撃・捕獲例は直近5年で3件と少なかったものの,室内実験で本種が夏季に水温40℃近くでも活動可能と判明し,夏の高水温化が進行しつつある琵琶湖でも,本種の分布拡大に注意が必要である.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390004222629001216
  • NII論文ID
    130007919082
  • DOI
    10.32215/pronatura.29.0_150
  • ISSN
    21897727
    24320943
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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