CT での linguine sign によりインプラント被膜内破裂を診断できた豊胸術後乳癌の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of an intracapsular rupture of breast implant concomitant with left breast cancer diagnosed by the linguine sign on preoperative CT
公開日
2020
DOI
  • 10.3804/jjabcs.29.129
公開者
特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会

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説明

症例は67歳女性。30数年前に豊胸目的に両側乳房インプラント挿入の既往。左乳房上外側腫瘤の主訴で当科受診。左 C 領域に1.5cm 大の硬結を認めた。豊胸部に左右差はなかった。乳房超音波検査で左 C 領域に halo を伴う1.6cm 大の不整形低エコー腫瘤,左インプラント内に複数の膜様構造物を確認。CT で左インプラントの内部に波打つ膜様構造物があり linguine sign と考えた。インプラント被膜内破裂と診断した。乳腺腫瘍は stage I 乳癌と診断され,初診後2か月で手術を施行した。右乳房では破損のないインプラントを摘出。左乳房では左乳房部分切除術+センチネルリンパ節生検(Bp+SN)を施行後,線維性被膜を切開し,薄黄色透明で粘稠なゲルおよび破断したシェルを排出,洗浄し手術を終了した。乳房インプラント破裂は被膜内破裂と被膜外破裂に分類され,前者では比較的症状が軽く,本症例のように画像検査で偶然発見される場合も多い。流出したシリコンの外科的摘除も比較的容易である。画像所見としてはゲルのなかを破損したシェルが浮遊する像である linguine sign が有名で,MRI が最も感度が高いとされるが,本症例では CTで確認された。超音波検査の有用性も高く,折りたたまれたシェルが階段状に撮像されるstepladder sign が本症例でも確認された。一方,被膜外破裂の場合は乳腺内・リンパ網内に浸入したシリコンが多彩な症状を呈し完全に摘出するのは困難とされる。早期に画像的にインプラント破裂を診断し,摘出することが重要と考えられる。

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参考文献 (10)*注記

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