特発性正常圧水頭症:臨床症候群として

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  • Idiopathic normal pressure hydrocephalus: from the viewpoint of clinical syndrome

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抄録

<p>特発性正常圧水頭症は,加齢,動脈系および静脈系の危険因子,さらに近年,関連遺伝子が発見され,脳脊髄液循環・吸収にかかわる多様な要因によって,頭蓋内に過剰な脳脊髄液が貯留して,認知障害,歩行障害,排尿障害を呈する臨床症候群である.我が国では,脳室,シルビウス裂が拡大する一方で,高位円蓋部・正中部のクモ膜下腔が狭小化するDESHが重視されているが,DESHは地域在住高齢者の1.4~2.8%に存在する高頻度の病態である.また無症候性のDESHの存在が知られており,このような症例を経過観察し,3徴が出現しかけた時に,シャント術を行うことによって,症状の顕在化を防げるのではないかと考えられている.</p>

収録刊行物

  • 神経心理学

    神経心理学 36 (3), 109-118, 2020-09-25

    日本神経心理学会

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