トラウマにより生きにくさを抱えた患者への精神科看護師の看護支援と影響要因

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  • Nursing Support Provided by Psychiatric Nurses and Influencing Factors for Patients Facing Difficulties in Living after Traumatic Events

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抄録

<p>本研究の目的は,精神科看護師がトラウマにより生きにくさを抱えている患者への看護支援でどのような体験をしているのか,看護支援に影響している要因は何かを明らかにして,看護支援の課題を検討することである.</p><p>精神科看護師8名に半構造インタビューを行い,質的記述的に分析した.精神科看護師は,患者支援の困難感やトラウマに触れることへの戸惑いを感じながらも,患者の現在の問題に着目し支援をしていた.トラウマを意識した看護支援には患者の対人関係特性,看護師の安定性,トラウマと対峙することが許される環境が影響しており,トラウマの問題を回避する看護支援の停滞とトラウマのある患者を気にかける看護支援の発展というパターンの特徴があった.看護支援において,トラウマを意識した看護経験の少なさや自信のなさから,患者との関わりを回避するという課題があった.それらを解決するためには基本的なトラウマの知識や感情活用についての教育,退院後の支援を見通し支援者や関係機関と早期から連携する必要性が示唆された.</p>

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